『普及版 あした死んでもいい暮らし方』を読んでみた

著者は『ごんおばちゃまの暮らし方』というブログで片づけや掃除・暮らし方について書いている方。その方が2017年4月1日に刊行した本をコロナ禍になり、新たに普及版として作られた本。
うつ病患者としては、死という問題は身近というか、どうしても体調が悪い時には頭に浮かぶ事。でも誰にも相談できないというか、この気持ちを打ち明けることができない。体調が回復してきても、どこか頭の片隅にはあってモヤッとした塊のような物がある。
著者はこの本で「あした死んでもいい、納得のいく暮らし方。つまり死ぬことではなく、生き方論だと私は考えます」と話してます。そして「死はずーっと先にあると考え、「もしも」や「まさか」はすぐそばに幸せと隣り合わせにあるものではないでしょうか。できれば最後にきっちりと身辺整理をしてから、有終の美でもって人生の幕を閉じたいものです。」と綴っておられます。
私も今すぐ死にたいどうこうってわけでは無いのですが、ただこの状態を見られたくないなぁと思うのです。だから、綺麗にしておきたいと思うようになりました。そこで題名に引かれて手に取ったのがこの本です。
この本の構成ですが、以下のようになっています。
- 身辺整理について
- 片づけについて
- 暮らし方について
- 食べ物について
- お金の事について
- 時間について
1 身辺整理について
これからの人生をどのように過ごしていこうかと考えた時に、災害や病気・事故などのもしも・まさかの事態についてどうしようかと思う。できるだけ、周りの人に迷惑はかけたくないし、自分の事は自分でしたいと思っているので、じゃー具体的にどんな事を始めたらよいかについて書いてある。ストックを持たずに、コンパクトにする。使い切れる量だけを持つ。使わないものは家に入れない、大きな家具は処分する等、ちょっとした心がけから、大幅に整理を必要とする事まで書かれていた。
2 片づけについて
頑張りすぎず、毎日30分だけ行う。整理整頓はせず、まずは不要な物を『抜く』だけ。(『抜く』という表現は、①譲る②売る③寄付する④処分するのいずれかの方法で家から出す事を意味しています)物の絶対数をとにかく減らさないと始まらない。思い出の品についても手元に残すのは僅かで、心の中や記憶に留めておければよいという考え方。思い入れのある物の処分は本当に厄介で、なかなか減らない。でも時間が解決してくれる場合もあるので、今回処分を見送っても、また違う機会でさようならが出来る時がくると思う。
3 暮らし方について
ここでも頑張り過ぎず、毎日コツコツと暮らしを整えていく事を勧めておられます。とにかく時間をかけて物と対峙して納得がいくまで抜かなくてよい。それによって悔い無くさようならが出来る。日々の『抜き』がいずれ生前整理につながるでしょう。と書かれていました。体調を維持する為にも日々小さな事を整えていくのが、積み重なって平穏な毎日に繋がるのかなと思います。
4 食べ物について
一汁一菜で良いので、手作りをして少なく食べる事を勧めています。体調が悪いと、どうしても自炊が難しく出来合い物を買って済ませてしまう事もあります。買っておいた食材を駄目にしてしまう事もあり、ここについては改善する部分が沢山あるなと感じました。
5 お金のことについて
今あるお金で、あまりお金を使わずに暮らす。固定費を見直す。先取り貯金をする。無駄な物を買わない等、今でもやっている事柄だったので、ここについては自分は特に問題無かったです。
6 時間について
無駄な時間を使わない。一人の時間を大切にする。目の前にある事を一生懸命行う。フットワークを軽くする事を勧めています。私もうつ病になってから、今を楽しむ事に重点を置くようになりました。体調が悪化して動けなる日が来るかもしれないと思うようになってからは、やらなかった後悔より、やった後悔の方が良いかと思うようになりました。
この本は色々な事について提案されており、少しずつ自分の生活の中に取り入れやすいようになっていると感じました。