『運動脳』を読んでみた

読書も私の趣味の一つですが、うつ病になってから、集中力が続かず、同じ場所を何度も繰り返し読んでいたり、文字を追っても頭に入って来なくなった為、以前程は読めなくなった感覚があります。時間はかかりますが、興味のある本を読んで、ここで紹介していこうと思います。
今回読んだのは、アンデシュ・ハンセン『運動脳』です。
太っている為、運動しなきゃいけないなぁと思いつつ実行できていないのと、うつ病治療にも有効と聞いているので読んでみようと思いました。主な項目は以下のようになっています。
- ストレスと脳の関係
- 集中力を得る
- うつと脳の関係
- 記憶力を高める
- アイデアを出す
- 学力を伸ばす
- 脳の老化を抑える
- どのぐらい運動したらいいのか
1 ストレスと脳の関係
ストレスを感じるとコルチゾールというホルモンを放出。この過度なコルチゾールに、記憶をつかさどる脳の海馬という部分の細胞がさらされると死んでしまう。慢性的にコルチゾールが分泌されると海馬が萎縮してしまうそうだ。
運動をすると肉体に負担がかかるため、一種のストレスであり、コルチゾールが分泌される。しかし、運動が終われば体はストレス反応を必要としない為、コルチゾールの分泌は減り、さらに運動を始める前のレベルまで下がっていく。
定期的に運動を続けていると、運動以外の事が原因のストレスでも、コルチゾールの分泌量はわずかしか上がらなくなってくる。
2 集中力を得る
脳には細胞から細胞へ情報を伝えるための物質がいくつかあり、神経伝達物質という。そのなかのドーパミンは集中力に関係しており、運動はドーパミン分泌を増やす働きがある。身体に与える負荷が多いほど、ドーパミンの分泌量も増えるそうだ。だからウォーキングよりもランニングの方が適しているとの事。
3 うつと脳の関係
先程の神経伝達物質にはセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンがあり、セロトニンは鎮静効果があり、悩みや不安を和らげる働きがあり。ノルアドレナリンはやる気や注意深さ、集中力に関係する。ドーパミンは意欲や活力、集中力、意思決定に関わる。これらの物質3つとも運動で増やすことが出来る。これらには有酸素運動が適している。
4 記憶力を高める
暗記ををする場合、動きながら覚えると定着率がよくなる。暗記には疲労が無ウォーキングや軽いジョギングが適している。
5 アイデアを出す
運動によって脳の血流量を低下させない為、ウォーキングやスロージョギングが適している。
6 学力を伸ばす
立って作業や勉強を行うと脳の効率が良くなる。脳に効果を及ぼすには運動でなくてもよく、心拍数を上げる事が重要なので遊ぶだけでもOK。
7 脳の老化を抑える
毎日、意識的に歩くと認知症の発症率を40%減らせるそうだ。筋トレよりもウォーキングか軽いジョギングの方が効果があり、血圧や血糖値、体内の炎症も改善する。
8 どれぐらい運動したらいいのか
たとえわずかでも脳の為になるので楽しいと思える活動からしていくのが良い。重要なポイントは心拍数を増やす事。どちらかといえば、筋トレよりも有酸素運動の方が望ましい。
本を読み終え、運動って改めて大事なんだ考えさせられた。楽しく、続ける事が重要なので、最初からちゃんと運動しようとは気負わず、自転車を乗ることや、15分程度の散歩、自宅で出来るストレッチぐらいから始めてみようかと思った。